年2回、春と秋にあるお彼岸。
元々は仏教語・仏教用語として伝わっているお彼岸とは、どのような行事なのでしょうか。
今年2020年、令和元年の秋のお彼岸は
- 9月19日(土) 彼岸入り
- 9月22日(火・祝) 中日(秋分の日)
- 9月25日(金) 彼岸明け
です。
よく耳にする言葉だけれど、具体的にどんな意味があり、どのように過ごす日なのかご存知ない方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回はお彼岸についての記事です。

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お彼岸とは?
お彼岸とは、
春のお彼岸は春分の日の前後3日間を合わせた7日間
秋のお彼岸は秋分の日の前後3日間を合わせた7日間
を指した言葉です。
それぞれの初日を「彼岸入り」、終日を「彼岸明け」、春分の日・秋分の日を「中日(なかび・ちゅうにち)」と呼びます。

墓掃除・墓参りをしよう
お彼岸は先祖に手を合わせて感謝する機会です。
家族でお墓まいりに行きましょう。
その際に、先祖へ感謝する目的として大事なのが墓掃除ですね。
お家に仏壇がある場合は、仏壇や仏具をきれいに掃除し、おはぎや季節の果物などをお供えします。

お墓掃除のやり方
正しく効果的なお墓掃除を行い、お墓をきれいに保ちましょう。
- 墓石まわりの雑草を抜き、落ち葉を集める。
- 墓石をスポンジできれいに洗う。
洗剤を使う場合は石材用の洗剤で洗いましょう。 - しっかり水気を拭き取る。
墓石は最後に乾拭きしておかないと、コケが生えてしまいます。 - 花筒や線香皿など中身を取り出してきれいにする。
- お花やお線香をお供えし、最後に手をあわせましょう。
お彼岸の過ごし方
お彼岸は、ご先祖さまに感謝するだけではなく、自分自身を見つめる機会でもあります。
お彼岸の7日間のうち、中日をはさんだ前後3日間の計6日間は、毎日自分自身を正す修行をします。
人生において大切な6つのこと「六波羅蜜」を実践できているか、1日に1つずつ行い、自分自身を見つめ直してみましょう。

六波羅蜜の詳しい意味
布施(ふせ)
まわりの人たちに笑顔で接する、困っている人を助ける、募金するなど分け与えるという修行です。
持戒(じかい)
他人に迷惑をかける行為をせず、ルールを守って生活する。規律を守るという修行です。
忍辱(にんにく)
不平不満を言わず、苦しくても耐え忍ぶ姿勢を持つ。我慢の修行です。
精進(しょうじん)
最善をつくすよう努力をする。ただ頑張るというのではなく、正しいことに向かって怠ることなく努力する修行です。
禅定(ぜんじょう)
日々のあわただしい中であっても、常に気持ちを落ち着け、動揺しない。常に心の平静を保つ修行です。
智慧(ちえ)
正しく判断力をもち、ものごとの真実を見る目をもつ。自分を認め、自分を励まし、自分を高める修行です。
お彼岸のお供え ぼたもち・おはぎ
春は「ぼたもち」秋は「おはぎ」を供えることが一般的です。
ぼたもちは、春に咲く牡丹の花にちなんで、おはぎは秋に咲く萩の花にちなんで名付けられたそうです。
食べ物をお墓に供えたまま帰るのはマナー違反です。
お供えし、お参りしたら持ち帰りましょう。
お彼岸にお供えする花の選び方
お供えする花は季節に合わせて用意しましょう。
花の種類や色に決まりはありませんが、白・赤・黄色・紫など明るく鮮やかな色がよく使われています。
春ならマーガレットや牡丹、秋なら菊やリンドウなどが良いでしょう。
白ユリは品もあり最適ですね。
避けられている花
お彼岸と言っても彼岸花はNG。
下記の花は避けましょう。
トゲがある花…バラ、アザミなど
攻撃的に思えるため、失礼にあたるとされている。
ツルがある花…スイートピー、クレマチスなど
からみつくツルが「成仏できない」様子をイメージさせる。
毒がある花…彼岸花、スイセン、スズランなど

終わりに
お彼岸は、忘れてしまいがちな先祖や故人を思い出す、大事な機会です。
春彼岸も秋彼岸も基本的な過ごし方は変わりません。
暑さ・寒さがやわらいだ頃にあるお彼岸。
この機会にぜひ家族で墓参りに行ってみてはいかがでしょうか。