今回はタンパク質のシミ・不溶性のシミの落とし方についてです。
タンパク質の汚れとは、血液や汗などの体外分泌物や、肉や卵などの動物性食品によってできるシミです。
(例)血液・便・尿・皮脂・汗・卵・牛乳・母乳・ミルク・肉汁etc
➡放置しているとカビの原因になってしまうほか、時間が経過したり加熱したりすると「漂白のシミ」や「不溶性のシミ」に変わり、家庭で落とすのは困難になります。
不溶性の汚れとは、水にも油にも溶けないタイプのシミです。
(例)泥・墨汁・香水・埃・さびetc
➡泥汚れでおなじみですが、とても頑固な汚れで、いったんついてしまうとなかなか取れません。
手もみ洗いや歯ブラシで擦るなどの物理的な力を加えるのが効果的です。
タンパク質のシミの落とし方
タンパク質にも様々な性質のものがありますが、ほとんどは酸性の汚れなので、弱アルカリ性の粉末洗剤や石けん、重曹で下洗いしてから洗濯機でまわすとスムーズに落とすことができます。
タンパク質シミの中でもよくお目にかかる皮脂汚れ・血液汚れについて詳しくご紹介します。
血液の汚れの落とし方
血液は水溶性ですが時間がたつにつれて色が残りやすい汚れです。
血液は熱いお湯を使うと凝固してしまうので、水またはぬるま湯を使用するよう注意しましょう。
- 中性洗剤を、少し濃い目に薄めた洗剤液を作る。
- 洗剤液にタオルを浸してしぼり、汚れの部分をたたくようにふく。
- タオルが汚れてきたら洗剤液で洗い、汚れがとれるまで繰り返す。
- 汚れが落ちてきたら、きれいな水ですすぐ。
- 洗濯機でまわす。
シミが余計に広がるのを防ぐため、シミの外側から内側へやっていきましょう。
皮脂汚れの落とし方
- 40℃くらいのぬるま湯に洗濯洗剤を入れて漬け置きする。
- 様子を見ながら、汚れが浮き始めるまで漬けておく。
- 途中、水温が下がったようならお湯を足して40℃に戻す。
- 洗濯機でまわす。
皮脂は40℃くらいから溶け始めて液体となるため、水温を40℃ぐらいにしましょう。
洗剤に入っている酵素や漂白剤の効きもよくなってきます。
水温を上げすぎると、洗剤の効果を低下させる他、衣類を傷める原因になりますので注意しましょう。
不溶性のシミの落とし方
不溶性の汚れとは、泥やスス、さびなど水にも油にも溶けない非常に頑固なシミです。
家庭で落とすのは難しい場合が多く、シミ抜きをする場合は、手もみ洗いや歯ブラシで擦るなどの物理的な力を加えるのが効果的です。
- 衣類の表面についた汚れをブラッシングで落とす。
- 固形石けんを塗りこみ、水をつけてもみ洗いをする。
- 洗濯機でまわす。
生地と生地をこすると繊維にキズがついて汚れが繊維内部に入ってしまいます。
布地同士をこするのではなく、繊維をほぐすようなイメージでもみ洗いしましょう。
墨汁は性質上すぐに繊維に染み込んでしまうのでキレイに落とすことはできません。
無理に洗うと生地を傷つけてしまう場合があるので、クリーニングの染み抜きに出すことをおすすめします。
終わりに
今回は、タンパク質のシミ・不溶性のシミの取り方についてまとめました。
全ての汚れに対して言える事ですが、できるだけ早めの対処が重要です。
放置をしてしまった場合や、繊細な布の場合、対処をしても取れなかった場合は、生地を痛めてしまう前に、クリーニング屋さんにおまかせするのも手です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
油溶性シミの落とし方
チョコ・口紅・油性ペン・クレヨンetc
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